2011-05-15

みんな違ってみんないい@脳科学の茂木さん講演(後半)


引き続き茂木さんの講演のログです。
最後になんと勇気をふりしぼり質問をしました!これがよかった!大勢いる会場で「しましまの服きた彼!」と指していただき、質問にたいしてしっかり答えていただきました。1対1で会話をしているように。贅沢な時間でした。では後半をどうぞ。

ここからはtwitterで講演中につぶやいた内容をまとめた内容です。

―偶有性

偶有性、これが脳にとってすごくいい。予想できることと予想できないことが絶妙なバランスなのがいい。そういう話ができる人は好かれる。支離滅裂、いつも同じ話をする人は嫌われる。また、偶有性を楽しめることが他者と関係をつくる上で大事。

偶有性には恐怖もある、不安がある。偏見を持つ裏には、不安の心がある。予想できないことを避けず、それを楽しめるように。自分の人生を不安に思うか、楽しいと思うか。不安なことを楽しむ、根拠のない自信を持とう。

赤ちゃんは今日は立つ事ができるかな?って悩まない。不安には思わない。それがいつしか不安を抱くようになる。

これは教育に問題がある。 人と向き合うと嫌なサプライズもある。怖いとこ、嫌なこと、避けられないこともたくさんある。この世の中の多くは悪意が起こしているのではない。人にチカラが足りなくておこっている。他人を思うチカラが。違いを楽しむチカラが。恐怖があるからやってしまう。

―柔道の受け身、安全基地

絆、という言葉には傷という言葉が入っている。柔道では、受け身を先に教える。人生においても、傷ついても立ち上がれる術を教えないといけない。それが安全基地。子供を親が見守っている、これが安全基地。だから子供は不安はあるが挑むことができる。

これは大人でも必要。知識、技術、人間関係がそれにあたる。案外、手元にいいカード持っているもの。自分の場合、人前で話するのが上手くなかった、今も。子供の頃寄席によく行った。それが今となって講演のとき役立っている、とあるとき気付いたのだ。

過去は育てることができる、過去の経験を忘れがち、あの頃のあの経験は何だったのかなぁ?って考えると今の助けになることがある。

ブリコラージュ、あり合わせのものを一つにしようとするチカラが人にはある。他人と向き合うことでそのチカラが生み出される。だから他人と向き合わないといけない。

孫さんは自分で作ってきたのではなく、結びつけるということで生み出してきた。キュレーション。結びつけることで価値を生み出せる。ただ結びつくときには傷も伴う。受け身を練習しておかないといけない。安全基地が必要。

―コンプレックスを笑いに変える

笑いが大事。西川きよしとかすごい。捨て方がすごい。新喜劇、コンプレックスを活かしている。笑いにしている。めだかさん然り、山田花子然り。乗り越えている。笑いとはマイナスのものをプラスにするために生まれてきた。恐怖や不安は人を動けなくしてしまう、それを笑いにすることで乗り越えている。

笑われるぐらいなら、一歩進んで笑いにしちゃった方がいい。かつらをかぶった人が、喫茶店に入り人の目を気にするぐらいなら、一歩進んでこうすれば気楽になる。熱いな~と言いながらかつらを取り、頭を拭き、ウェイトレスにかつらが歪んでいないかきくとか(笑)。

外国人は大阪のよさを理解していない。笑いの首都は大阪だと、発信している。関西で笑いが進化した所以は秀吉の時代に負けたこと、劣等感をもったことだと考えている。今、大阪の広告費は東京の10分の1だという。笑いのエネルギーはすごい。大阪にはもっと頑張ってほしい。期待している。

―質疑応答で質問してみる。

茂木さん「そこのしましまの服をきた彼、どうぞ」
(目立つ服でよかった!!)

私「今日は貴重なお話をありがとうございました。私は今グロービスで経営を学んでいます。」

茂木さん「いいところで学んでいますね」

私「いろんな会社で社員を本気にさせるためにどうしたらいいか悩んでいるという話を聞きます。どうすれば本気にできるのでしょうか?も一つ、グローバル化する中でこれからの子育てで大事なことは何だと思われますか?」

人を本気にする。今の水準よりも「あげる」、という認識が多いがそうではないと思っている。もともとあげなくても持っている、ただし邪魔をしているものがあるから出せてない。それが何かを考え、取り除いていくことが大事。取り除いた状態、つまりフローの状態をつくることができれば本来の能力が発揮される。

グローバル化の中で子育てで大事なこと。 英語を学ぶとかよりも、いろんな人に合わせること。スリランカの人(会場にスリランカの人が偶然いたため)、韓国の人、中国の人、そういう人にどんどん合わせる。そういう環境を当たり前と思えるようにすることが大切、そうなれば素晴らしい。それとともに親も成長すること。頑張って!

私「ありがとうございます^^」

以上、 茂木さんの講演でした。

グロービス大阪でも招くことができればいいなと。人事の人もきっと興味ありそう。脳科学は経営に必要かもしれない。人を動かすために。日本の企業が変わるために。そんな感じがした。本読んでみよ!!

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