2011-04-20

企業家リーダーシップDay1-カルチュア・コンビニエンス・クラブからの学び

土曜日に受けた企業家リーダーシップDay1での学びをまとめました。堀さんの受講は初めてで、講義形式(ハーバードの白熱教室スタイル)はやや新鮮でした。慣れというのは恐ろしいもので、今ではすっかりグループワークスタイルの方がスタンダードな感じです。

さて、Day1、Day2を1日でやったわけですが学びが多かったのでそれぞれわけて書きますね。
CCCのケースは読んでいるだけでも勉強になる起業を考える上で参考になるケースでした。

■変化はチャンス(CHANGE⇔CHANCE)

CCCの増田社長は、TSUTAYA事業を立ち上げFCとして全国展開に成功したわけですが、TSUTAYAを始める前の環境分析、消費者ニーズの変化の読み解き方が新しい事業を考える上で非常に参考になる。

当時の日本における消費者を親父世代、自分達世代、若者世代と3つに分類し、それぞれの世代の育った市場の特性を捉え、各世代が求める価値を考える。例えば、親父世代の市場特性は「モノ不足」、そのような中で培われた価値は「モノ自体」。自分達世代の場合は市場特性が「モノ充足」、よって価値は「ファッション性やデザイン」。若者世代は市場特性が「モノ余り」、価値は「ライフスタイル」となる。

TSUTAYAの1号店が出店されたのが83年なのでかれこれ30年あまり経つ。世代は新たに加わっており、今の新世代を考える、あるいはさらに次の世代を考えるとそこに事業のアイディアとなる価値の変化を捉えることができる。今の新世代で考えると、市場特性は「情報余り」、価値は「・・・」

この価値を想像してみる。
どのように変化するかを考えることで機会を見出すことができる。

ちなみにTSUTAYAの場合は、若者世代の価値が「ライフスタイル」にあると捉え、それを生産と流通の2つで事業を考えた。生産サイドにはレコード会社、出版会社などコンテンツの制作会社が入り、それらを流通させるチャネルとしてマルチパッケージストア=TSUTAYAを構想したのだ。

■機会は非効率の中にある

これは以前からも意識していたが、あらためて。非効率と思われるものの中には機会がある。堀さん曰く、政府と民間があれば政府に近づく程非効率は存在しやすい。つまり民間と政府の間には機会(チャンス)があるということ。例えば、郵政公社⇔ヤマト運輸、大学⇔グロービスといった感じ。

■競争優位性を確立し勝負があったときこそ事業を再定義する

TSUTAYAの場合、5年目には207店舗になり競合他社を圧倒する状況になった。新店舗を高速展開することを可能にしたことは競合を寄せ付けない優位性であり、この時点で「勝負あり」と考えてよい(by堀さん)。増田社長は、ここで事業の再定義をしている。当初描いていた事業で結果が出たとしても、外部環境は変化し続けており、必ずしも当初描いていたビジネスモデルでいつまでも勝てるとは限らない。とくに技術革新により変化が激しい業界、製品は常に外部環境の変化を捉えながら、顧客の変化を捉え、コンテンツとの整合性を考えることが重要である。

ここで増田社長は、環境の変化からTSUTAYA事業の次の事業としてディレクTVを選び、はじめるが結果孫さん率いるスカイパーフェクトTVに先手を打たれ、戦わずして負けてしまう。孫さんの勝ちにこだわる戦略、いや戦術といった方が適切な感じがするその手法については次の日記においといて、ここでは私なりになぜ増田社長が失敗をしてしまったのかを考えてみた。

クラスでは、堀さんも環境変化の流れからディレクTV事業をやるのは定石と言っていたが、果たして本当か?増田社長は、渡米しディレクTVに使われている最新技術に目を奪われて意思決定をしてしまっている。市場の動向、成長性、規模、顧客のニーズの変化といったこれまでの判断軸、枠組みとは異なる意思決定の仕方をしてしまっているのだ。結果、スカイパーフェクトTVが一人勝ちしたが、今でも普及率が低いことを考えるとこの事業に進出すること自体が正解ではなかったということになる。

やはり新規事業を考える際には、新技術のスペックに対し利用者のニーズがマッチしているかどうかを考えることが重要なのだと思う。いくら良い技術であっても、オーバースペックでは事業として成功はない。ここは忘れないようにしておきたい。

■撤退戦略を考えて臨むべし

堀さん曰く、ディレクTV事業をやるならば撤退戦略をセットで考えておくべきだとのこと。失敗は成功へのプロセスと捉え、挑戦すること自体は間違いではない。成功からは成功する方法しか学べないが、失敗から失敗しない方法が学べる。ただ、挑戦するならば、万一のときには撤退することも事前に準備しておくこと。それも一つのリスクヘッジ。


ひとまずこの辺で。もう一度読み返してみたいケースです。
では、おやすみなさい^^

@自宅にて

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